AO-7 Bモードでアップリンクできない理由
AO-7は、Aモード(145MHzup/29MHzdown)と、Bモード(432MHzup/145MHzdown)が交互に運用されていますが、Bモードは日本では運用できないことになっています。
先日、サテライタとご一緒した時の雑談で、Bモードが使用できない理由について伺ってみると、電波法で規定されていてJARLやJAMSATがAO-7のBモードを要望していると聞きました。気になったので、法的根拠を調べて見ました。
電波法では使用周波数と、最大送信電力だけ決めて、バンドプランはJARLで決めていると思っていました。これを見てもJARLかと思ってしまいます。www
電波法上のバンドプランは総務省告示179号(平成21年3月30日施行)に記載されていました。
http://www.tele.soumu.go.jp/horei/reiki_honbun/a72ab05321.html
AO-7 Bモードアップリンク周波数(432.1250 - 432.1750 MHz)を見ると、すべての電波の型式で使えることになっています。注意書きをみると、
(4) その占有周波数帯幅が3kHzを超える場合に限り、使用することができる。
(2) RTTY及びデータ伝送に使用することはできない。
(10)公衆網に接続し音声等の伝送を行う通信(インターネットを利用して遠隔操作を行い通信する場合を除く。以下同じ。)に使用することはできない
と記載されています。CWは使えないけどSSBはOKと思えてしまいます。
ところが、衛星で使っている周波数帯を見ると、ありました。(5)がないとダメなようです。
(5)と(6)の違いはよくわかりません。
(5) 衛星通信を行う場合に使用することができる周波数の電波は、(5)の周波数の電波に限る。
(6) 衛星通信を行う場合に限り、使用することができる。
衛星通信が使える周波数帯(5)は、以下のとおりのようです。
29.3MHz~29.51MHz
145.8MHz~146MHz
435MHz~438MHz
1260MHz~1270MHz
2400MHz~2405MHz
5650MHz~5670MHz(JARL中継局は使用可)
5830MHz~5850MHz(JARL中継局は使用可)
10.45GHz~10.5GHz
何気なく運用しているアマチュア無線の周波数ですが、きっちりバンドプランが決められているんですね。目からウロコです。
432MHzで衛星アップリンクが許可されない法的根拠は分かりましたが、勉強不足のため、告示で制限している理由(たぶん、混信等なのでしょうが?)は、わからずじまいです。
AO-7がBモードで日本上空を通過している時は、日本国内広帯域FMでアップリンクしているわけで、衛星での受信が過入力となれば、衛星トラポンの温度も上昇するわけで、衛星のハウスキーピング上も良くないと思います。
FM電話を現行の432.10~434MHzを、432.20~434MHzにして、432.10~432.20MHzを衛星通信用に割り当ててくれればよいのですが、法律を変えるのは大変なのでしょうね。
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